2月26日アップロード
恒例となった感のある、博多の魚屋「まるた」での、永観堂一部メンバーの飲み会に、今年も参加してまいりました。新幹線で九州に上陸したのは20日、新幹線から降りると一目散に大急ぎで駅前のバス停に駆け込み走りました。最初の目的地は、九州大学です。九大には旅仲間のS君が勤務していて、久しぶりに会おうと声をかけたのです。会うことになって、行き方を検索して、悶絶しました。博多駅から1時間超!なんだこの遠さは、金沢大学かよ!と思わず呟いてしまいました。聞けば、もともとは市内中心にほど近い箱崎にあったキャンパスを、最近になって伊都に移転したとのこと。
九大訪問には、もうひとつ目的がありました。昨年12月、アフガニスタンで落命した中村哲医師の思い出話を聞くことです。中村医師は九州大学医学部の卒業生で、亡くなるまで母校・九大の、高等研究院の特別主幹教授を務めておられました。その事実を知ったのは、中村医師が九大で講演するとの、S君によるFacebookでの投稿を見てのこと。ちょうどのその時期は前期試験の採点その他で忙殺されている時期で、歯噛みしながら参加を見送るしかありませんでした。S君は九大での講演会の際、控室で待機する中村医師と、長時間話す機会を得たとのことです。そうした思い出話を聞きながら、広大な九大の一角に設けられた追悼パネル展に足を運び、改めて、この小柄な巨人の講演を聞いた昔のことを思い出したものです。
その夜の「まるた」での酒宴が大いに盛り上がったことは、言うまでもありません。さすがに博多というべきでしょうか、魚がうまい。
ところで宿は「まるた」の近くの「平和台ホテル」ですが、名前の通り平和台球場跡にほど近い場所にあります。すなわち福岡城跡で、しかも平和台球場の下からは、平安時代までの迎賓施設である鴻臚館が発見されています。酒宴の翌朝、私は鴻臚館跡と福岡城跡を見て回りました。現在公開されている遺構は、おそらくはほんの一部でしょう。
博多からはバスで長崎へ。西鉄天神バスセンターもまた感慨深い場所です。京阪バスで博多行きの西鉄バスのアナウンスをするとき、この路線の最終目的地がこのバスセンターだったからです。京阪のバイトを辞めて6年弱、初めて訪れる場所です。このバスセンターは建物の3階にあって、2階部分は西鉄電車の天神駅があるため、エスカレーターで地上階に下ると、途中で駅のホームを正面に見ながら下りていく、なんとも不思議な構造になっています。へぇ、と思いながらバスに乗って、長崎への道中ではすっかり眠りこけていました。
長崎は昨年も訪問しましたが、松葉杖をついていたこともあって、あまり自在に動き回ることができませんでした。しかし今年は1日半、あちこち歩きまわりました。初日はシーボルト記念館や亀山社中跡(記念館は入れず!)、2日目には出島と浦上天主堂を見て回りました。そして昨年同様、長崎空港から伊丹までは空路をとりました。前回は移動に次ぐ移動でしたが、今回はじっくりと要所を抑えてみて回った3日間でした。