大江山・丹後(天橋立)訪問記

9月9日更新

友人・七姫が料理長をしている大江山・雲原の「鬼そば屋」に、この夏も蕎麦を食べに行ってきました。酷暑の中ですが、旅の友である、通称「主席」の車に乗せてもらって、茨木から追手門学院の近くを通過し、大江山方面に一路北上します。男と二人というのは色気の欠片もありませんが、道中はずっと、色気の欠片もない雑談に打ち興じていました。

鬼そば屋に到着したのは1時少し前のこと。大体私が訪問するときには天気が良くないことが多いのですが、日差しの強い好い天気、などと云っていたら、蕎麦を食べている間に雲が垂れ込めてきてしまいました。ここは来るたびに料理が増えているために、主席の注文したものを確認しようとお品書きを確認すると、追跡しきれないということが良くあります。姫に確認すると、一品一品を適宜組み合わせているだけだから迷うことはない、と事もなげに宣います。さすが家政学の専門家です。

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鬼そば屋の蕎麦は十割蕎麦ということで、実に歯ごたえがあります。

主席が先に帰った後は七姫の車に乗せてもらって周辺を案内してもらい、福知山市内まで送り届けてもらいます。この大江山は、源頼光酒呑童子退治の舞台とする伝承がある地で、それにちなんで鬼の交流博物館などというところもあります。その源頼光に所縁の神社を案内してもらいながら、災害防止に関係する施設を案内してくれるところなど、実に目配りが利いています。なお七姫は、学問領域としては民俗学で博士の学位を取っています。

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相変わらず印象的な店内

福知山に一泊いたしまして、本日は再び七姫の車に乗せてもらい、天橋立へ。といっても、連れて行ってもらったところは鉄道最寄りの観光スポットではなく、やや離れたところにある「大内峠一字観公園」というところです。天橋立が横一文字に見えるところで、ここから「股のぞき」をすると、なるほど天と地が逆になっているように見えます。

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一字観公園から天橋立を見る

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股のぞきの図

こののち、京丹後の野間という集落に出まして、七姫顔見知りの地元住民の勧めで、細川ガラシャ夫人が本能寺の変後に幽閉されていたとの言い伝えがある味土野へ。険しい山の中ですが、幽閉所への道中の味土野ガラシャ大滝は、水量が豊かで見ごたえがあります。道中の立札の解説によれば、この場所は修験道に所縁の場所とのこと。もう少し深く追求すると面白いと思うのですが、なかなか余裕がないのが哀しいところです。この後は、もと来た道をたどり、野間で先刻お会いした地元民におやつをいただきながら雑談。この方がどういうわけか、私の友人の縁者であることが判明、世の中面白いことがあるものだと思いながら、京都への帰路についた次第です。

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(左)味土野大滝(右)細川ガラシャ夫人隠棲地の石碑

 それにしても今回は、私の訪問時としては珍しく日差しの強い、晴天に恵まれた二日間でした。