サウジアラビア訪問記①マディーナ編

12月30日更新

サウジアラビアは、旅行者へのビザが発給されない国でした。しかし2019年9月末から突如ビザの発給が開始され、一般旅行者も訪問できることになりました。かくして、この夏の旅はサウジアラビアを目指します。

成田空港から出発し、スリランカコロンボで一泊して、20日にジェッダからサウジアラビアに入国しました。ジェッダ空港から市内まではSAPTCO(サウジ公営交通)のバスで出まして(20SAR)、その近くの乗り合いタクシー乗り場からマディーナまで4時間ほど揺られてきました(100SAR)。乗り合いタクシーは町外れに到着するので、そこから宿まではタクシーで乗り付けました(30SAR)。

宿は表札も出ておらず、しかも再開発の行き届いていない地区にあるため、外出すると帰り着けずに迷子になると云うことが多々あります。

預言者モスク

さて、マディーナは、ムハンマドがマッカから逃れ、終の棲家を構えた場所です。そのムハンマドの住んでいた付近にあるのが「預言者モスク」です。広大なモスクは、昼の礼拝の時間ともなれば、その周辺も祈りの場と化します。とはいえ、昼の礼拝の時間には陽光が照りつけるため、モスク本体周囲の多くの開閉式テントが展開しっぱなしという状態です。夜に行ってみると、明かりが煌々と灯され、日中よりも涼しくて人出も多いです。やはり沙漠の国は、昼より夜が活動時間帯なのだと痛感します。

夜の預言者モスク

預言者モスクに隣接して、イスラーム文明博物館(正式名称はもっと長いのですが、無理やり縮めました)というのがありまして、ここは主にムハンマドの生涯の言葉をハイテクを駆使して紹介していくという、面白い博物館でした。なんだか、ITを駆使した学校という感じでしたね。学芸員さんが付きっ切りで案内してくれたし。

マディーナはイスラーム揺籃期の中枢で、初期にはマッカとの間に抗争を展開したところです。したがって、その周辺にはイスラーム草創期の重要な場所がいくつもあります。そういったところには、観光バスが走っています(80SAR)。この24時間以内であれば乗降自由の"Hop-on Hop-off Bus"を駆使して、マディーナ周辺の古戦場などの主要な場所を見て回ることができるわけです。

ヒジャーズ鉄道駅跡と、ウブドの古戦場後

また、このサウジには旅の先達・ハビーブまりもさんがお住まいです。今回のサウジ訪問の目的のひとつが、まりもさんにサウジでお会いすることでした。かつて世紀転換期頃のユーラシア横断・世界一周組の間では有名な存在だったまりもさんと海外で再会できるというのは、まさに旅人冥利に尽きるひと時でした。

宿の周辺