第21回日本ビザンツ学会参加記

4月2日更新 この春は、研究会であちこち動き回る日々です。今回は、岡山大学で行われた日本ビザンツ学会の第21回大会に参加しました。それも、青春18切符を使って、新快速を乗り継いでの岡山入りです。会場でこの話をすると他の参加者に唖然とされたものです…

Dr.関塾桂校閉校慰労会

非常勤講師として教壇に立つことになった2016年は、個別指導塾のアルバイト講師としての仕事を始めた年でもありました。大学と中高生相手の授業を同時にやるということは、必然的に双方を比較しながら教育ということを考えることにつながります。 長く続けて…

第29回ヘレニズム~イスラーム考古学研究会参加記

3月30日更新 旅から帰ってすぐ、今度は金沢です。もともと今回のヨーロッパへの春旅の日程は、このヘレニズム~イスラーム考古学研究会の日程が明らかになってから決めたのですが、報告者の名前が一向に増えないので、 「12月に行った報告と同内容であれば、…

2024春旅の記録⑤仏独国境~サイゴン~日本

4月21日更新 3月4日、遂にストラスブール出発です。ストラスブールは欧州議会の開催時期に入ると宿が取りにくくなると事前に教えていただいていたこともあり、会期始まりのこの日、朝8時のバスで出発しました。バスは河向こうのケール始発、バス車内は小学校…

2024年春旅の記録④~ストラスブールでの小島剛一氏との再会~

4月1日更新 アヴィニョンからのバスは、到着時点で15分遅れでした。乗車すると満席だったのですが、始発はどうやらマルセイユだったようです。主にマルセイユからリヨンに客を運ぶ路線のようで、深夜1時半頃にリヨンに着くと多くの客が下車し、3月2日の朝8時…

2024年春旅の記録③~南仏3都市巡り

3月25日更新 今回の春旅では、当初はロンドンからバスでベルギーに抜けるという(残念ながら流れてしまった)2020年の計画を踏襲するつもりでした。それを練り直したのは、ガイドブックを見ている間に 「南仏のローマ遺跡を回りたい!」 と思い始めたためで…

2024年春旅の記録②エディンバラ~ロンドン

3月20日更新 今回の旅程で、一番苦慮したのはエディンバラに飛ぶ時期をどこで持ってくるか、ということでした。これは、 ストラスブール訪問 南仏のローマ遺跡とアヴィニョン教皇庁訪問 という2点を至上命題として旅程に組み込んだことによります。ここで厄…

2024春旅の記録①日本~パリ

(3月18日更新) 5年ぶりのヨーロッパ行、今回はベトナム航空で関空を出発し、ハノイを経由してフランスのパリに達する(戻りはサイゴン経由)経路を選びました。KIX–パリ便の最安値は中国系の航空会社だったのですが、北京での乗り継ぎ時間が2時間を切る設…

年の瀬に(2023年)

2023年も、暮れようとしています。 今年の大きな変化としては、大学で専門の授業を持ったことでしょう。初めての講義は、これまでの英語の授業とは大きく違っていたため、まごつくことも多々ありました。これまで勉強してきたことを踏まえてのものとはいえ、…

第22回古代史研究会報告記(但し研究報告ではない)

年末恒例の古代史研究会が、今年は同志社大学で開催されました。例年なら京都大学での開催ですが、今年は担当の先生が在外研究中のため、同志社での開催となった次第です。今年は、私も報告してきました。とはいえ、通常の研究報告ではありません。それは、…

岸和田健老大学講義打ち上げ

9月30日更新 4月に始まった岸和田健老大学専門講座、「西洋古代史 -欧米世界の「古典」ギリシア・ローマ」本日、2023年度分の最終講義でした。 岸和田はこれまで通過したことしかない場所でしたが、思わぬ縁で、西洋古代史の概論的な講座を担当することにな…

サウジアラビア訪問記:総集編

8月20日にサウジアラビアのジェッダから入国し、昨日、帰国しました。日本の出入国地点が成田だったため、一日遅れの日付での報告となっております。細かい報告はまたボチボチと云うことで、①全体総括および各都市(②ジェッダ、③マディーナ、④マダ・イン・サ…

サウジアラビア訪問記①マディーナ編

12月30日更新 サウジアラビアは、旅行者へのビザが発給されない国でした。しかし2019年9月末から突如ビザの発給が開始され、一般旅行者も訪問できることになりました。かくして、この夏の旅はサウジアラビアを目指します。 成田空港から出発し、スリランカの…

西成での小宴と、岸和田の講義と

10月30日更新 旅仲間のちー兄ちゃんから 「いま西成に泊まっているよ~金曜の夜の予定はどう?」 と声をかけられてしまいまして、・・・何しろ、こういう声をかけられたら、基本は断らないというのが私の宿痾です(苦笑)。金曜日の夜はバイトだが、さてこれをど…

故知、遠方より至る

6月11日更新 英国に留学した2009年と2011年、そのどちらのときもロンドンでお世話になったのが、インペリアル・カレッジの学生だったエドワードです。そのエドワードが、仕事に一段落を就けて日本で長めの休暇を取っていると連絡を受け、会うことになりまし…

第73回西洋史学会@名古屋大学参加記

5月28日更新 西洋史学会が対面方式で行われるのは、2019年以来、実に4年ぶりのことです。今回は開催校が名古屋大学ということで、半ば帰省ついでの学会直接参加でした。まぁ、初日の記念講演を除けば対面方式のみだったので、全部発表を聞きたければ会場に行…

大阪府高齢者大学校「世界史を楽しく学ぶ科」講義録

5月28日更新 大阪府高齢者大学校(略称コーダイ)での講義、担当の2回分をなんとか終えてきました。今年は 「世界史を楽しく学ぶ科」 と、少々名前を変えての講座です。 本年度は、講座のディレクターさんから 「担当する時代の人物を取り上げ、人物を通して…

ライムハイク2023 vol.2 奈良山の辺の道

6月11日更新 本ブログで幾度も紹介しているライムバンドの、春のお散歩イベントに参加してきました。前日に岸和田で授業があり、前泊を考えたのですが、スタート地点の天理は岸和田から2時間、京都の拙亭に帰るよりも遠いのです。 「一度帰って、準備を整え…

岸和田健老大学公開専門講座 「西洋古代史 」 第1回講義録

4月23日更新 2月の講演に引き続き、本年度上半期は岸和田健老大学で、毎月1度の公開講座を持つことになりました。京都府立大学のI上先生からご紹介いただきました。ありがとうございます。 岸和田健老大学ではこれまで、西洋史の講座はなかったとのことです…

旅の空よ、再び~ベトナム行~

4月4日更新 一週間ほど、ベトナムに遊びました。訪問したのは、ハノイとフエです。 「ハノイは、つまらないですよ」 と友人T君に云われたのは航空券を購入した後のこと。たしかに『地球の歩き方』を見ても、ベトナムの見どころは、サイゴンを軸に南の方が圧…

春の鬼そば屋訪問

4月15日更新 いつもながら、福知山へ行くのは一日仕事(場合によっては二日仕事)になります。この春も、恒例となった「鬼そば屋」訪問を果たしてきました。 二条駅まで自転車をこいで、そこから山陰本線に乗って、いったん園部駅で電車待ちをします。この間…

橿原散歩

奈良は京都の隣県ですが、奈良市はともかく、橿原ともなると、やや遠く感じてしまいます。実際、拙亭から京阪と近鉄を乗り継いで1時間半ですから、やや遠いと感じます。 それでもたまに橿原に行くのは、ここが明日香村観光の起点であることと、橿原の考古学…

岸和田健老大学講義「西洋古代史ギリシャ・ローマ/アレクサンドロス大王―大征服者の「虚像」と「実像」―」

2月20日更新 岸和田は、だんじりで有名な街です。私も当然、名前はよく知っております。また、関西空港が近いので、何度も通った街です。 通り過ぎた経験は数あれど、一度も下車したことがないのです。理由は、空港への行き帰りはだいたい気が急いているので…

永観堂特別拝観打ち上げ

12月31日更新 本年も、11月は永観堂の特別拝観で奔走いたしました。昨年、途中で息切れをしてしまったので、今年はバイトのペースを少し落として入ることにしました。その象徴は、洛北史学会のためもあって終日入らない日にした、昨日です。 今年の紅葉は色…

第23回洛北史学会定例大会参加記

2月27日更新 洛北史学会の例会に参加してきました。報告は下記のとおりです↓ 稲穂 将士氏「近世後期丹後国宮津藩の流通政策と地域社会」 德丸 貴尋氏「享保期における町人の茶の湯」 石谷 慎氏「中国古銅器の蒐集と倣古・偽古 ―博物館資料としての再評価に向…

前田耕作先生の訃報

12月31日更新 www.yomiuri.co.jp 前田耕作先生が、彼岸に旅立たれました。先生の御著書『バクトリア王国の興亡』を入手したのは、高校時代のことでした。もともと司馬遷の時代を研究対象と心に定めていた私が、いまの研究を始めるに当たっての手引きとなった…

3年ぶりの神楽奉納

12月31日更新 実家で毎年行われてきた秋の祭礼は、この2年ほど、中止が続いてきました。理由は第2SARS(SARS-Cov-2)の所為であるわけですが、今年も祭礼そのものは中止となりました。ただ、山車は出さないけれども氏神様の八所神社での神事は行うとのことで…

映画鑑賞記:『荒野に希望の灯をともす』

10月13日更新 東寺のすぐ近くに、京都みなみ会館という小さな映画館があります。小さな箱ですが、大映画館ではあまり上映しないような映画を多く上映するところです。普段であれば東寺に行くのですが、今日はその東寺を無視して、この映画館に行きました。受…

仙台・平泉ひとあるき~東北初訪~

10月11日更新 8月20日まで、大学の成績報告等々で、京都を離れる余裕など欠片もない日々でした。実はその後も、追試監督などの予定が入りそうな情勢で、遠出ができそうなのは9月の初旬のみ、という事態が徐々にみえてきたのは7月末頃でした。そのころには、…

第24回洛北史学会大会「「活用」概念をとらえかえす-文化財保護と歴史叙述-」参加記

9月7日更新 例年であれば、洛北史学会の大会は6月第1土曜日です。通常、この日は西洋古典学会の初日であり、2013年に東京大学で行われた古典学会に参加して以来、洛北史学会よりも西洋古典学会の参加を優先してきました。 それが、今年は異例のことながら、…