第21回日本ビザンツ学会参加記

4月2日更新

この春は、研究会であちこち動き回る日々です。今回は、岡山大学で行われた日本ビザンツ学会の第21回大会に参加しました。それも、青春18切符を使って、新快速を乗り継いでの岡山入りです。会場でこの話をすると他の参加者に唖然とされたものですが、実は乗り継ぎさえ上手くいけば、京都駅から3時間強で岡山駅に着くのです。

姫路と相生で乗り継ぎのためにダッシュする必要がありますが。

ビザンツ、分野違いませんか・・・?」

会場では、開催校・岡山大学の仲田さんをはじめとする参加者の皆様が驚くやら呆れるやらといった反応でした。しかし、岡山にはこの3年ほど

「行く行く詐欺」

を連発していたという不義理がありますので、この機会にそれを解消したという次第です。

さて、研究会の日程および報告題目は以下の通りです。

3月28日

記念講演

自由論題報告

3月29日

自由論題報告

  • 南雲泰輔(山口大学)「410年のローマ市劫略をめぐって」
  • 貝原哲生(大阪公立大学)「7-8世紀エジプトにおける修道院とその社会的機能に関する一考察―上エジプトの事例から」
  • 清水悠佑(早稲田大学)「ラヴラ・レクショナリーの聖者暦研究」
  • 小田昭善(大阪府立学校)「中期ビザンツにおける司法官クリテースの成長と変化(仮)」
  • 福田耕佑(大阪大学)「中世ギリシア口語詩『エロトペグニア』における恋の戯れ-現代ギリシア文学史の 関係と作品の分析を中心に(仮)」

報告者・内容とも、非常に充実した研究会でした。

ちなみに岡山訪問の目的は、学会参加もさることながら、今回の事務局担当の仲田さんと、オリエント美術館学芸員のS氏(ササン朝ガラス専門)を引きあわせ、ことのついでにビザンツ研究者の皆様と知り合いになっていただくというのがひとつ。もうひとつは、岡山大で教鞭を執るご・・・旧友のF女史に会うというものでした。さまざまな記録をあたってみると、F女史に最後に会ったのは2017年の夏、どういうわけかこの7年の間に彼女の御父君と知り合いになる機会も得ました。29日には、そんな四方山話に花を咲かせながら昼食をともにしたのでした。一応、両件ともに所定の目的を果たしたことで、この3年の不義理を関係各位にはご容赦いただけるもの・・・と願いたいところです。