岸和田健老大学講義「西洋古代史ギリシャ・ローマ/アレクサンドロス大王―大征服者の「虚像」と「実像」―」

2月20日更新

岸和田は、だんじりで有名な街です。私も当然、名前はよく知っております。また、関西空港が近いので、何度も通った街です。

通り過ぎた経験は数あれど、一度も下車したことがないのです。理由は、空港への行き帰りはだいたい気が急いているので下りる時間が無かった、というだけのことです。

そんな私が岸和田に行くことになったのは、出身校のI上先生から、岸和田の「健老大学」という、生涯学習の認定NPO法人での講師に推薦していただいたからです。世紀の授業は来年度の前期に毎月一度なのですが、その番外編ということで、今日は1回ものの授業をすることになりました。

さて、「一回こっきり」となると、今度はどんな講義をするかという困難が生じます。リンクから飛んでもらったらお解りいただけると思いますが、与えられた論題が

「西洋古代史ギリシャ・ローマ」

という具合に、とんでもなくでかいのです。ギリシア・ローマの歴史を1回でというのは時間の制約もあり、話を詰め込みすぎるし、・・・と考えていたら講義資料の提出締め切りの催促を受けてしまいました。そこで選んだのは、ヨーロッパに詳しくない人の間でも有名で、前にも話したことがあるアレクサンドロス大王の話でした。

かくして岸和田まで、アレクサンドロス関係の日本語書籍を担いで行き、講義をした次第です。今まで、このような講義をするときは50人がせいぜいだったのですが、今日は大盛況で、150人を3つの部屋に分けてということになりました。前半は大王に対する「イメージ」の分析、後半は大王の征服と支配の実態の紹介という構成にしました。西洋史の授業を聴く機会は全然無かったとのことで、大変熱心に聞いていただいたようで、講師としては有り難い限りでした。