大阪府高齢者大学校「世界史から学ぶ科」講義

5月22日更新

大阪・法円坂大阪市教育会館というところに設けられている、大阪府高齢者大学校「世界史から学ぶ科」で講義をしてきました。2時間の講義を2回担当することになっておりまして、今回はそのうちの初回でした。
リンクをクリックしてもらうとわかるのですが、歴史系の講座は、日本史が圧倒的多数を占めます。私の講座がある「世界史から学ぶ科」で西洋史系が占める割合は少なく、また阪大系の方が多い講師陣中で、私は浮いている方ではないかと思います。私が喚ばれたのは、2016年4月に「海域アジア史研究会」で報告したのが縁ということで、世の中、何があるかわかりません。お声をかけていただいた同志社のM先生に、この場で御礼を申し上げます。
さて、名称が示す通り、対象となる受講生は高齢者の方が多数でした。しかしながら、普段の授業や演習での発表よりも、受講者の食いつきがはるかに良かった。最前列に席を取った方には
「昔、イランに(ご主人が)赴任していて、懐かしくて」
などという方もいらっしゃって、ビックリすること多数。院生時代、地図を幾度も見せたはずの他専攻の同僚から「ピンとこない!」といわれて憮然とすること限りなかった、昔のことを思い出してしまいました。そりゃ土地勘があれば、反応も変わってくるわけです。
「細かい話は、全体像を把握してもらった後の方が良い」
という旅仲間ゴローさんのアドバイスもあり、今回は総論でした。つまり、ギリシア・ローマの歴史を2時間でザッと概観するという、我ながらきわめて荒業をやってしまいました。八尾での授業後、旅仲間のまさこさんと鶴橋でご飯を食べながら、あれこれ反省会をするという次第。

終わり際の質疑応答の時間、ある受講者が
「どうしてユーラシアの東の方では、民主主義が発展しなかったのか」
と質問されて、
「その質問にお答えするには、残り時間があまりにも少なすぎるようです」
と回答するも、内心で冷や汗が滝のように流れておりました。次回は5/31(木)です。