第68回日本西洋史学会大会参加記

広島大学で行われた、本年の西洋史学会から帰ってきました。
初日には南川高志先生の講演、2日目には部会報告や小シンポジウム、そしてランチタイムセッションなど、盛りだくさんの内容で、勉強なるものは自分の分野と講義の準備くらいしかしない最近の怠惰からは少し離れて、頭にしっかりと栄養補給した気分です。
ランチタイム・ワークショップ「国際学会を有意義なものにするために」は、司会進行が松本涼氏(福井県立大学)、趣旨説明がエディンバラ友の正木慶介さん(愛知県立大学)で、話題提供者に藤井崇氏(関西学院大学)と、友人知人がズラッと並んでいるので、行かないわけにはいきませんでした。なんといっても、会の世話人は同じくエディンバラ時代の知己の山本浩司さん(東京大学)です。そんなわけで、ちょっと覗いてみる程度のつもりだったのですが、行ってみたら超満員で、びっくりしました。大盛況で席が足りなくなっていましたが、これは嬉しい誤算というべきでしょう。
また、専門分野の多かった古代史部会よりも、同じ教室で午後に行われたシンポジウム「「見えざる人びと」の探し方 ─庶民史構築のために─」の方が、個人的には強い印象を受けました。とりわけ江添氏の報告は、近頃考えている「旅人のアーカイブ」ともつながる話でした。
その他、会とは直接ないことで。初日の全体会開始前、平和祈念公園で非常勤先のE先生と遭遇し、お供をしながら平和祈念館を見てまわることに。思いもかけず、貴重なお話を伺うことができました。こういう話は、学部生にも是非とも聞いてほしいなぁ、と思うのは齢の所為でしょうか。また、初日の懇親会は少し早く抜け出して、珍友・樹氏(仮)と酒盃を傾けました。
19年ぶりの広島、感慨深い2日間でした。広島城に行けなかったのが心残りですが。