送り火の日の講義@京都ギリシアローマ美術館

バイト後、下鴨神社で行われている古本祭へ。本日が最終日ということで、店仕舞いが他の日より早いのです。大慌てで何冊か買い込み、下宿に舞い戻りました。

5時過ぎ、下宿のすぐ近くにあるギリシアローマ美術館へ、愛用のPCと、プロジェクターを持って乗り込みます。下宿からはせいぜい数分の距離でしかないのに、あっというまに汗でシャツがベッタリ。今日は、この美術館で、講義を担当いたしました。題目は
「文字史料から見たヘレニズム世界の日常生活」
・・・実のところ、ヘレニズム時代の生活史を、出土史料から追いかけるというのは、至難の業なのです。私も、そんな研究を見たことがない。改めて先行研究をざっと確認してみて、
「こりゃ、私が研究をサボっていた所為じゃないな」
と確認して長嘆息した次第です。実は、私のサボりの所為であれば、後の準備ははるかに楽だったのですが(苦笑)
そうはいっても、こうしたテーマを設定した以上、講義に向けて準備に奔走したこの1ヶ月ほど、扱った史料は主にエジプト出土のパピルスばかり。プトレマイオス朝については研究をサボってきたもので、いっきにツケがまわってきた格好です。何とか資料を作り上げて、浅香正先生、そして声をかけていただいた坂井聡先生もいらしての講義、聴衆は50人超という大盛況でしたが、なんとか無事に終えることができました。講義を終えてホッと一息、館から眺める大文字の送り火でした。