遠方より来客

午後、関学の4回生が卒論の相談にやってくる。私で良いんかいな、と思いきや、卒論のテーマがアレクサンドロス大王というので、ゼミの先生が私にアドヴァイスを求めて来られて、
「私などで宜しければ、喜んで相談を受けましょう」
と、安請け合いをしてしまったのが5月のはじめ。以来5ヶ月、自分のことは遠い棚に放り上げて心配していたら、珍獣を見物しがてらはるばる遠い兵庫県から相談に来てくれた、ということ。現在、私は大学でネットを仕えない状況のため、関学で話をうかがうか、ことと次第によっては下宿に来てもらおうかと思ったが、結局京都に来てもらうということで落ち着いたのである。そんなわけで、研究室には私が持っている専門書が小山を築くことに。どう考えても、過去に質問を受けた中では最高の力の入れようである。
研究の相談を受ける時、いつも困るのは、何処まで口出しするかということである。ここのところ、(私同様)似たような状況にしょっちゅう陥るという、旧友F女史の意見を聞きたいところでもある。私の場合、自分の専門とは全く関係ない分野の相談を受けることが多かったりする(ちなみに、一番最初にやった「卒論指導」は、何と現代中国経済。大笑いである)のだが、こういった専門に近い人の相談を受ける際は、何しろ専門も近いし、何処で歯止めをかければよいのか、本当に困る。で、結局歯止めの効かないまま、3時間近くの雑談となった。やや気落ちするようなことが多い今日この頃ではあったが、話をしていると気も晴れたので、丁度良かったかも。
ちなみに、私を見分けるポイントとして教えられていたのはただひとつ、
「ヒゲ」
なのだそうな。・・・否定できないのは、旅仲間のひとり、カイロのアモーレまる塾長も、ヒゲがない状態の私の顔を認識できなかったという過去の記憶があるからである。