小島剛一さんとの再会

昨夏に引き続き、今年も京都で、小島剛一さんにお会いすることとなりました。先々月、東京で
「ラズ語の文法について」
と題する氏の講演会に参加しておりますので、この夏、お会いするのは2度目のことです。
さて、今年は私がお会いする場の選択を求められましたが、気になったのは天気。雨はまず避けられそうにありませんでしたので、考えに考えた結果、平安神宮南禅寺知恩院→寺町界隈、と歩くことにしました。この散歩コースならば、よしんば雨が降っても、建物の軒先で雨を避けつつ、歩くことが出来るだろう・・・と考えたのです。結果としてこの構想は正しく、お寺の軒先で雨宿りをしつつの散歩は、実に風情がありました。やや肌寒かったのは、難点ですが・・・
今年の夏は、私はひたすら京都で暑熱に耐えつつPCとにらめっこという日々でしたが、小島さんはなんと四国八十八箇所で遍路をされていたとのこと、その壮健ぶりには素直に敬服してしまいます。そのような話を歴史ある寺社でするというのも、なんとも風流なモノです。その一方で、言葉に関する話が多かったと思います。氏は昨年に『再構築した日本語文法』、そして今年はラズ語辞典作成の企画を構想されています。寺の注意書きや、道すがら耳にする言葉の使われ方など、話は多岐にわたりました。そして5時頃、氏はまた次の目的地に向けて、発って行かれました。昨年に引き続き、今年もこのストラスブール碩学の講義を独り占めできたこと、誠に不思議かつ幸福なことでありました。
なお、氏のラズ語辞書の企画については、ひつじ書房が窓口となっております。関心をお持ちの方は、どうぞそちらまでお問い合わせください。