華燭の典ラッシュ・其之三

今日の夕刻、実家から京都に帰って来た。
こんな時期に名古屋に帰るのは、京都に来てから初めてのこと。今回の帰省は、立命館のゼミで同窓である友人・A塚君が、高校の同窓生と(ついでに、愚僧は新婦とも知人でございます)、昨日に桑名で結婚式を挙げたため。当初は京都からバスで会場に乗り付けよう、と考えていたのだが、よく考えてみれば実家から行った方が疾い。そんなわけで、いったん実家に帰ることにして、名古屋駅から桑名に乗り込めば、何と鈍行で30分。早い早い。
さて。
今回の式および披露宴、私は
「会場まではスーツで、そこからはスーツ以外の格好で出席」
と、新郎に通達していた。そのために式場に入るまではスーツだったのだが、式が始まる直前、招待客が全て出払ってから、慌ててガラベーヤに着替える。直前まで
『やっぱり目立ちすぎるなぁ、拙いなぁ』
と迷っていたために慌ただしいこととなってしまい、結果として新郎・新婦の後ろを追いかける格好になってしまってもの凄く格好悪い。新郎と新婦は緊張半分、爆笑半分という表情だった。ちなみに披露宴の会場には生まれてきたばかりの幼児も何人か来ていて、そのうちのひとり、生後六ヶ月くらいの赤子に挨拶したところ、じっと凝視されてしまってわたしは困ってしまい、幼児の両親は笑い転げていた。
式は最近、少しずつ流行りつつある『人前式』にて行われる。ヴァージン・ロードを歩むというのは現代式なのだろうが、人前式って江戸時代あたりだと普通だったんじゃないかなぁ、と、『暴れん坊将軍』を思い出しながらコメントしているようでは、歴史学徒としては何とも危うい。人前式だから、婚姻契約誓約の証人は神と代理たる聖職者ではなく、人である。そうはいっても、幸せそうな二人を観ながら、私はときおり天に祈っていた。
お幸せに・・・
今週水曜日は、新郎と共通の恩師の前で、この式の報告と併せて、私の演習報告である。その為に、恐ろしいほど日程が慌ただしくなってしまう。笑いが凍り付きそう・・・そんな慌ただしい中、実家で購入してきたのはこちらの本↓

西洋古典こぼればなし (同時代ライブラリー (238))

西洋古典こぼればなし (同時代ライブラリー (238))

うわあ、さすがに絶版だから画像が出ないなぁ。実に面白い本である。式場でも、思わず読みふけっていた。