新エディンバラ・レポート53:北走南走、そしてローマン・ブリテン

前回の「レポート」以降は、エディンバラにいた時間の方が短いかもしれない、という具合の日々でした。前号でお伝えしたとおり、後輩H松女史を案内してエディンバラ市内観光・・・はもとより、月曜日にインヴァネス、火曜日はハドリアヌス長城へと連れて行きまして、その一方で日本に一時帰国する留学生の方に持って行っていただく書類を書いていたら、すごい勢いで時間と睡眠時間と体力を蕩尽していく次第。しかしながら、インヴァネスから利用したネス湖クルーズ、ニューカッスルからのハドリアヌス長城一日散策は、非常に楽しいものでした。ちなみに後輩は、京都大学の南川高志先生がお書きになった『海のかなたのローマ帝国』を持参しておりまして、『洛北史学』第6号に、7年前に書いた新刊紹介を思い出しました。
そして週の後半は、セントアンドリュースへ。今回は観光ではなく、セントアンドリュースグラスゴーエディンバラスコットランド三大有名大学の古典系の院生たちが集まる研究会「STAGE Conference」を傍聴するため。これはこの三大学回り持ち、去年はエディンバラでやったのだそうです。エディンバラから「ただ聴きに来ただけ」という物好き院生は私だけでしたが(笑)。古典系で仲良くしてくれているアレックスやアビィ、ローレンといった面々の報告を聴いたものです。これが二日間にわたっておりまして、2日目はそのままClassical Association of Scotland(略してCAS)の報告。ローマの二つの長城に関する報告を数本聴いたのですが、ダラム大学のリチャード・ヒングリ氏の報告を聴きながら、また南川先生の本を思い出しましたね。

海のかなたのローマ帝国―古代ローマとブリテン島 (世界歴史選書)

海のかなたのローマ帝国―古代ローマとブリテン島 (世界歴史選書)

こちらが南川先生の本。此処エディンバラに来ると、改めて開いてみたくなる一冊です。その他写真は以下にあげます↓

まずはロシュリン城。何処か解らない方は『ダ・ヴィンチ・コード』を参照のこと。

引き続いて、ホリルード・アビィ。ホリルード宮殿の庭園が開いている、夏期だからこそ撮れた一枚。

これはネス湖クルーズ。途中で強い雨が降ったのが難でしたが、スコットランドでは良くあることですからね。

ネス湖のほとりに立つ廃墟、アーカート城。

インヴァネスの市街地。非常に品の佳い街でした。

これはハドリアヌス長城の一角、ハウステッズ・ローマン・フォートの便所です(笑)


そしてハドリアヌス長城。此処でも雨に少しばかり祟られまして、若干服が濡れています。


最後二枚はセントアンドリュースでのもの。同地で泊まったツーリスト・ホステル、そして日没をバックにしての旧大司教館です。