西洋史学会

昨日・本日と、京都大学で行われていた第63回西洋史学会大会に参加してきました。
昨年は部会報告で報告を行ったわけですが、今年はただ聞くだけ、という気楽なものです。そうはいっても、今年の古代史部会は昨年度の倍の人数が報告するということで部屋を二つに分け、さらに午後にはシンポジウムという、恐ろしく充実した構成になっていました。
午後の古代シンポジウムは、「日本の西洋古代史研究:回顧と展望―独自性と国際性、貢献をめぐって−」と題したもので、各パネリストに与えられた役割は研究報告ではなく、これからの古代史研究は如何にあるべきか、という見通しを語ることでした。在外経験の長い方が二人起用されたのは「外から見て、どうなのか」という点についての分析と提案を求めてのことだったかと思います。「問題の根は、危機は、実はもっと深刻なものだと思う」―という、大戸千之先生のお言葉が、耳に重く残りました。個人的には、隣接他分野の、・・・そうですね、中東史の研究者がおいでであれば、と思ったものですが。
今回、何よりもうれしかったのは、スコットランドで知己となった研究者二人が部会報告を担当されたこと。朋有り遠方より来る、亦楽しからずや―本来の意味合いとはやや違うかもしれませんが、久しぶりに久闊を除したものでした。