関学西洋史研究会シンポジウム報告記

12月1日更新

ここ数年、11月は永観堂で走り回るのが通例となっていますが、同じく11月に行われる関西学院大学西洋史研究会年次大会の日だけは空けて、西宮に赴くのが通例となっています。今年も例年通り空けていたところ、
「今年は、シンポジウムで報告をしてほしい」
と、非常にありがたい打診がありました。ふたつ返事で引き受けて、ふとカレンダーを確認して頭を抱えました。引っ越し予定が10月末、関学の研究会は11月中旬と、これはもう、笑うしかない状態となってしまいました。
そのような個人的事情はさて置き、関学西洋史研究会では午後にシンポジウムを行うのが通例となっておりまして、今年のシンポジウムは
「ヘレニズム史研究の最前線」
と題し、私が最初、続いて波部雄一郎氏(学振PD/阪大)、そして長谷川岳男先生(鎌倉女子大学)と3人が報告を担当しました。長谷川先生の研究は、大戸先生の仕事と並び、私の研究の初めから今に至るまで、常に座右に置いて参考にしてきました。その先生と同じ場所で報告をすることになり、感慨に浸る余裕もあらばこそ。前日まで報告準備に狂奔し、しかも直前にネタを追加してしまったことから、
「近年のセレウコス朝研究の課題と、ペルガモンの動向」
と題した報告は、予定の30分を完全に超過してしまいました。最大の理由は、報告の中に組み込んだパワーポイントの所為でありましょうが。しかも、会場には非常勤先のI上先生と、ミトリダテス戦争の研究で名高いT村先生が来ておられて愕然としてしまい、一層慌てることに。・・・まぁ、学部生のウケは良かったようで、まずはホッと一安心の帰り道でした。