英国、13年ぶりの政権交代

保守キャメロン氏、首相就任=13年ぶり政権交代−自民党と連立・英

【ロンドン時事】英総選挙で第1党となった保守党のキャメロン党首(43)が11日夜(日本時間12日未明)、首相に就任した。保守党は第3党の自由民主党と連立内閣発足で合意。自民党のクレッグ党首は副首相に指名された。1997年以来3期連続で続いた労働党政権は幕を閉じ、13年ぶりの政権交代が実現した。
 保守、労働両党の二大政党による政権交代を伝統とする英国では第2次世界大戦後、連立政権の例がなく、日本がさまざまな面で手本とする英国の政党政治は新たな転機を迎えた。(以下略、時事通信

最初に、ちょっと昔話をすることをお許しください。私が入学したのが、イギリスで前回、政権が交代した1997年のこと。そのとき、西洋史の史料講読で、今は名誉教授となっておられるイギリス近代史のK村先生が、
「今度の選挙で、労働党トニー・ブレアが政権を取るかも云々」
と仰っていたのを、今回の選挙報道で思い出して懐かしくなりました。未だ、ティーンエイジャーだったんですね、前の政権交代で保守党が下野したのは。
私がスコットランドに昨年滞在していたとき、ちょうどデイヴィッド・キャメロンが長男を亡くして、毎週水曜日に行われる与野党の「党首討論」を欠席して喪に服し、ゴードン・ブラウンの音頭で下院の総員が弔意を示す、という珍しい情景を目撃することが出来ました。
そんな二つのことを思い出しながら、思わずNHKBBCの、キャメロンの演説を聴いたんですが、凄く聞きやすい英語だ、と改めて思いました。このまま英語のリスニングの教材に出来ないか、と思ったくらいでした。それにしても、イギリスの連立政権は、第二次大戦時のチャーチルの、挙国一致内閣以来ですか。これでトーリーとホイッグが手を結んだわけですから(未だにこの呼称、英語の報道では普通に見かけます)、ディズレーリとグラッドストンがこの様子を眺めながら、一体どんな話をしているのか、凄く関心があります。