初めてのツアーから帰り


一週間のエジプトへのツアー旅行を終え、無事に帰ってきました。
私がツアーというのは、正直な所、
「意外である」
とのご意見を多く賜りました。まったく同意なのですが、私の意見はちょっと違います。
「心外である」
・・・まあ、今回はスポンサー付き(叔父の付き添い)なので、ツアーだったのですが。


平素であれば、旅行と来ればやんちゃし放題、莫迦やり放題、寝放題の珍道中なんですが、今回はコースが全て決まっているわ、食事は全て高級レストランだわ、ホテルは五つ星だわ、普段はロクに入らない土産物屋に散々行くわ、挙げ句に一生観光なんてしないだろうと確信していたシンガポールで観光までするわ、とまあ、普段の旅とはえらい違い。おかげで自由時間が殆ど無く、カイロでの臥竜庵でのアモーレまる氏、はるこ先生との三者鼎談という愉快痛快なイヴェントを逃したのが一番の痛恨。代わりに、はるこ先生の教え子にはお会いする事が出来、それは極めて愉しいものでしたが。
ちなみに、一番苦労したのは、現地の物価についてのコメントを、最後まで控えた事。なにしろ、レストランで出る水(ミネラルウォーター)は市価の十倍、ビールは五倍、それなのにドリンクだけ別会計、というわけで
「これを口に出したら怒り出す人がいるだろう」
と思い、ツアーの平安を願って、必死で口をぬぐっておりました。卒業旅行の学生さんも居ましたしね。彼らが市内の実勢価格を知ったら、どんな顔をするだろうかと懸念しまして。ドリンクの値段を聞いた時には、思わず
「水道水をもってきてくれ。私に限っては絶対に腹をこわさない」
とオーダーしそうになりましたが。・・・こんな余計な気苦労をするから、ツアーが生理的に受け付けないんでしょうね。通常、旅行中の私は、もの凄く自己中心的でワガママで、素の自分をぶちまけておりますから。
今回のツアーで一番興味深かったのは、何故かシンガポール。どんな国なのか、実に鮮やかにその姿を見る事が出来ました。通常は個人旅行の方がその国の素顔をよく見る事が出来るのですが、シンガポールはツアーのコースとガイドの姿勢から、その国の形が見えてきましたね。見所は皆無ですが。だって下町が無いから。
そんなわけで、今回の写真はシンガポールで休憩したホテルの写真です。笑って下さい。