新エディンバラ・レポート20:Happy Halloween!&リンリスゴー

授業開始後、6週間目が過ぎていきました。
今週より、ギリシア語の授業のテキストは、クセノポンの『ヘレニカ』からエウリピデスの『アルケスティス』に移行しました。日本では、ひたすら歴史系のテキストばかり(というかポリュビオスばっかり)読んできた私にとりまして、演劇系のテキストというのは、初めてかもしれません。担当教官もアースキン教授からリチャード・ロールズ博士に代わりまして、
「君は、日本ではこの手のテキストは読んだことあるかい?」
という質問をしていただくあたり、配慮をしてもらっているのが良く解り、有り難い限りです。それにしても、こちらの連中はすごい訓練をしているのでしょう、恐ろしいぐらいの速度でテキストを消化しています。私は目から鼻血が出る思いの日々なのですが、その習熟度を見て取ることが出来たのは、つい先日、3日ほど前に行われた、デイヴィッド・ヒューム・タワーのお別れパーティー。今アカデミック・イヤーを持って、エディンバラ大学のSchool of History, Classics and Archaeologyはデイヴィッド・ヒューム・タワーから旧メディカル・スクールに移動するのですが、古典系の研究室も移動するのに併せて、お別れパーティーがあったのですが、その際に、二年前に京大で半年ほど教鞭を執っておられたダグラス・ケアンズ教授が、送られてきたラテン語のメッセージを読み上げるという一幕がありました。相当にウィットに富んでいたのでしょう、みんなクスクス笑っていましたが、私には辞書も無しに解るというのは恐ろしい限りのことであります。
さて、その他。この週末はハロウィンでありまして、あちらこちらでパーティーがありました。まず一昨日、午前中に日本からの救援物資を回収した後のこと、私は友人そらさんに誘われて、彼の自宅フラットからほど近いところでやっていた、歴史系の大学院生主催のパーティーに行ってきたわけです。とはいえ、何も特別のコスチュームなど着ていなかったのですが、
「これは海賊をイメージしたんだろ?」「いや、考古学者、もしくはトレジャーハンターだね」
・・・なんで普段着のバックパッカー・スタイルがこんな風に解釈されたのでしょうか・・・
そして昨日は、午前中は近郊のリンリスゴーにフラリと足を運んで、久方ぶりに観光してきたのですが、夜は古典系の院生・ジョンに誘われて、また別のハロウィン・パーティーに参加。取り敢えず持ちネタとしては、そらさんに借りたハッピとサングラスという出で立ち、そして巻き寿司。人生初、ツナ缶とルームメートに借りたマヨネーズでツナマヨを作って、それを巻き巻きして(三合分巻いたら、えらく時間がかかりました)、持って行ったんですが、出して5分ほどで一切合切払底、そらさんのフラットメートのニコルにもらった
エディンバラで食べた中で、一番美味しいよ」
という賛辞が、世辞ではなくて事実の報告にしか聞こえないのが恐ろしい次第です(大汗)。今日もハロウィン関係のイヴェントがあったらしくて・・・というか今日がハロウィンの当日ですね、学習院からの交換留学生が、気合いの入ったコスプレを見せに来てくれました。
そんな今週(末)の写真たちです↓

これは一昨日のパーティーの様子。みんな気合いが入っています。

これは昨日のパーティー。隣にいるのが、私を誘ってくれたジョン。

こちらは、リンリスゴー宮殿。エディンバラのウェイバリー駅から列車で20分ほど行ったところの、スコットランド歴代国王に愛された宮殿です。


これはリンリスゴー宮殿の城内。上は城の中庭、下は宮殿内大ホールですが、・・・よく見ると私のコート、女物なのです。現地で購入したのですが、ぴったり合っているところが恐ろしい・・・

リンリスゴー宮殿は湖畔に面しておりまして、その湖から宮殿を見上げた図です。