中華食道楽紀行

中国の上海・蘇州・杭州の江南三都市を二泊三日で巡ってきました。友人T倉君の
「蘇州にラーメン食いに行きませんか?」
という誘いに乗った、というのは本当の話ですが、諸方面からさんざん聞かされてきた彼の国の変容をこの目で確かめてみる機会を欲していた、というのが真の理由でしょう。およそ想定もしていなかった大寒波の直撃に直面、寒さに凍えながらの3日間でしたが、最良の水先案内人の存在もあり、楽しい3日間となりました。
2014年にネパールを訪問した時のトランジットを除けば久しぶりとなる中国行ですが、前に旅をした2004年に比べて、格段に街が綺麗に、交通網も整備が進んだと感じました。今回訪れた三都市も、高速鉄道の導入がなければ(つまり、私がバックパッカーとして全盛期だったころであれば)、回るのに一週間はかかっただろうと思います。それが移動にかかった時間はいずれも一時間程度・・・速くなったものです。街並みも、行きかう人も本当に洗練されてきたなあ、と思います。もっともこれは、中国内で最も経済的に栄えている地域であるがゆえ、という側面もあるのでしょうが。
加えて痛感したのは、旅人としての自身の感覚の衰えでした。もっと鋭く尖がっていたはずなのに、なんだこの体たらくは!と情けなくなりました。
中国は旅人としての私が育った国、いわば旅人としての「故郷」で感じた自身の衰え・・・次は、独りで来なければ、と決意新たな3日間でした。