ゴールデンウィーク中は近場をうろうろと

6月13日更新

緊急事態宣言というのがまた出てしまいまして、せっかく大学で授業をする準備をしていたのが、すべてご破算となってしまいました。とほほ。

ところで、大学で授業をやらないのは学生が可哀想・・・という論が跋扈しておりますが、自身の経験からいえば、あれはどう考えても実態からかけ離れています。これには、経験と数字の裏付けがありまして。昨年度後期開始時、オンライン授業継続となったある大学の授業でその点に関する遺憾の意を示す私でしたが、

「我々、オンライン授業は嫌じゃ無いです」

といわれて唖然として、慌ててオンライン授業の賛否を問うてみたら、その大学についてはオンライン授業肯定派が過半数を占めたということがありましたので。ただ、そうはいっても、オンライン授業は「場の空気」を感じながら授業をすることができないのは、本当にやりづらいです。

さて、通常であればゴールデンウィークは春の古本祭りなのですが、これも吹っ飛んでしまいました。ポッカリと予定が空いてしまったので、仕方が無く、近場を回ってくることにしました。5月1~2日は和歌山、そして3~4は彦根です。

和歌山訪問の目的は、ゲストハウス大阪、とくにアップルハウスのパーティーでの顔馴染み・のりこさんが最近始めた、シーシャカフェ"FLOW"を訪問するのが目的でした。途中で難波で下車、日本橋の「でんでんタウン」をひとめぐり、電子機器を購入します。それから和歌山までJRで向かいました。取った宿は、JR和歌山駅すぐ前の「シティ・イン・和歌山駅前」というところです。こんな時期でもなければ無理な、格安の値段で泊まることができました。やや設備の古さを感じますが、文句はありません。このホテルは、隣接する部分がアパートなのかな・・・生活感のあふれる宿です。

荷を置くと、すぐに"Flow"へ向かいました。歩いて行こうと思ったところ、宿から4キロとあってはさすがに断念せざるを得ません。駅から和歌山大学行のバスに乗車し、途中下車して5分ほど歩いたところに、目指す”Flow"はありました。シーシャを吹かすのは、かなり久しぶりです。記憶をさぐっても、過去5年はふかしていないと思います。ユーラシア横断中などは好んでふかしていたのですが、咽喉がどうしても焼けてしまうのです。風情を愛しつつも避けるという状況が続いていましたが、このFlowのシーシャは、咽喉が焼けません。そんな話をのりこさんとしながら、もうひとつ話題に上ったのは、英語版の説明書きです。日本語のお品書きは普通の文章なのですが、英語の方にはところどころ、日本語版には無い、皮肉が織り交ぜてあるのです。そのことについて訊いてみると、彼女が親しくしているアップルハウスの元住人ケイディ(仮称)の書いたものであるということでした。そういえばあの子、英国人だったなぁ、などと話しながら、ゆったりと水煙草を吹かす1時間強でした。

宿で眠ると、翌朝は紀三井寺を目指しました。前に和歌山を訪れたのは2005年の学科旅行でした。その際には和歌山城くらいしか見ていませんでしたので、この紀三井寺も初めてです。三井寺というと近場の滋賀にある天台宗名刹園城寺をすぐに連想しますが、この紀三井寺は、今は違いますが、もとは真言宗のお寺でした。そして和歌山は雑賀衆所縁の場所、ということを併せて考えるならば、江戸時代に御三家の一つが何故、紀州に置かれたのかということもよく解ります。いまはさておき、このあたりは江戸時代ごろまでは相当に栄えていたのだろうなぁ、と思うわけです。丁度折よく「よみがえり御開帳」というのをやっておりまして、普段は見ることができない御本尊にお参りすることができました。

紀三井寺の後は、お城を見に行きました。和歌山城は虎伏山という高台の上に立っていて、市内を睥睨しています。戦災で焼けた後に復元されたものですが、立派なものです。残念ながら、緊急事態宣言の所為で中には入れませんでしたが・・・

和歌山城を後に、京都に戻って一泊すると、彦根に向かいました。高宮町の真言宗寺院・東福寺で寺の再建工事をやっている珍友・静ちゃんの手伝いです。といって3日は寺の中庭で夕食を一緒に摂っただけで終わり、4日に草むしりを一緒に手伝ったくらいのものです。二ヶ月前に来たときには独り作業という感じでしたが、この2ヶ月の間に支援者が入ったようで、作業の進み具合が加速したように感じました。

f:id:rakuhokusonshi:20210502095640j:plain

f:id:rakuhokusonshi:20210502135213j:plain

f:id:rakuhokusonshi:20210504154048j:plain

f:id:rakuhokusonshi:20210504100939j:plain

上から順に、紀三井寺本堂、和歌山城天守東福寺入り口と東福寺脇の旧街道です。