2021年4月15日更新
同志社大学で行われてきた西洋古代史の研究会・属州研究会の常連参加者が集まった論文集です。ここのところ、私はひたすらペルガモンのことばかりやっているので本業がセレウコス朝史であることを忘れられてしまいそうです(苦笑)。本書で担当したのは、第7章の
「ペルガモン王国「独立」の記憶の編集――前3~前2世紀の政治動向を手がかりに」
です。この主題に手を染めたのは、エディンバラでの修論執筆時にアンドリュー・アースキン先生に、修論の一章分としてアッタロス朝の検討を進められたからです。以来10年、ひとつの形に出来たかと思います。ただ、本書で活字化した内容は、(私見では)論ずべき課題の半分程度ですので、これからさらに研究を展開する必要があります。まだ本書所収の他論文は全然読めていませんので、鋭意、読んでいる最中です。興味を持たれた方は、是非書店でお求めください。