年の瀬に(2020年)

新型肺炎Covid-19に翻弄される1年が暮れようとしています。年の瀬は例年通り、実家です。毎年恒例の餅つきも、昨日無事に終わりました。写真を撮っている余裕はありませんでしたが・・・

振り返ってみれば、2月に台湾とベトナムを訪れた以外、海外には行かないままに終わりました。そして準備どころか考えたことさえもない、オンライン授業という事態に翻弄される1年でした。

「そこに、『旅』がなかったというだけ。日常は、何も変わらなかった」

という沢木耕太郎の言葉を再び見つめながら、思うのです。授業をする「場」への移動もまた、旅の一環だったのではないだろうか・・・特に今年は、新しい非常勤先が二つほど加わりました。その新しい仕事場の周辺は、後期もオンライン授業継続となったために、私にとってはいまのところ、未開拓の荒野のままです。

9月以降、一カ所だけ、1回生配当の授業を担当している大学の授業が対面になりました。みんな入学してこの方、人との出会いに飢えていたと思います。その授業では、特に工夫を凝らしたところはありません。ただ、授業ついでに、海外での写真をスライドで見せることが増えました。何か私の授業から感じ取ってくれることがあれば良いな、そんなことを願いながら、授業準備に明け暮れた1年を振り返って、本を読む大晦日です。