遂に、ここまで・・・アフガン情勢悪化

アフガニスタン 日本人男性、拉致される NGO職員
8月26日14時8分配信 毎日新聞

 外務省邦人テロ対策室によると、26日午前、アフガニスタン東部ジャララバードで活動する非政府組織(NGO)「ペシャワール会」の職員、伊藤和也さん(31)が何者かに拉致されたと、国連機関を通じて在アフガニスタン日本大使館に連絡が入った。同省が事実関係を確認している。
 同会は、中村哲医師のパキスタンでの医療活動や井戸を掘る活動の支援目的で結成。1984年からパキスタンやアフガンで病院などを運営し、診療を行っている。【鵜塚健】

 ◇現地対策本部を設置

 アフガニスタン東部ジャララバードで発生した日本人拉致事件で、外務省は26日午後、在アフガニスタン大使館に佐藤英夫大使を本部長とする現地対策本部を設置した。また外務省領事局に連絡室を設置した。

遂にここまで、事態が深刻化したか・・・との衝撃を受けた。
ペシャワール会はこれまで、現地に根ざした活動を行い、2001年のアフガン戦争下でカーブルに食糧支援を行うなどの離れ業を演じてきた。そういった活動形態ゆえに、いままでタリバンを含む現地の武装勢力等による拉致被害は受けてこなかった。元々は中村哲医師の医療活動をサポートする集団として発足しており、井戸掘りは2000年頃から開始された活動だから、その意味では上記報道は一部、誤認を含んでいる。しかし近年は、パキスタン政府の嫌がらせに耐えかねて、活動の拠点をパキスタンの北西辺境州・ペシャワールからアフガニスタンに移すとの方針を発表していた。その矢先の、この事件だ。
個人的には、ペシャワール会は現地での拉致・誘拐の被害はまずあり得ない、との認識を前提に情勢を見てきただけに、衝撃は計り知れない。
・・・「自己責任論」で解釈できない事態を、マスコミはどう報じていくのだろうか。些かパキスタンに対する情報収集を怠ってきた節もあるところで、注意したい。

ペシャワール会ホームページはこちら。「洛北孫子亭」本亭のリンク集にも入れております。