京大博物館企画展「シルクロード発掘70年」

時間がポッカリ空いた午後、京大博物館に行った。現在開催中の企画展、「シルクロード発掘70年―雲崗石窟からガンダーラまで―」見学のためである。
京大が戦前から、海外の遺跡の調査に出かけていたのはよく知られるところである。特に戦後、アフガニスタンパキスタンの北部国境地帯で、いわゆるガンダーラ仏教遺跡の調査を精力的に行っていた。調査隊に参加されていたO谷先生の話は、私にとっても非常に関心あるところである。時代が時代なら、私も調査に参加していたに違いないのだから。特に、今や行くことすら殆ど不可能になってしまったバーミヤーンなど、写真を見るだけで胸が熱くなってしまう。
展示は、発掘調査の写真パネル展示と発掘品展示の二本。とくに写真のパネル展示は、入り口のところに二枚、雲崗とバーミヤーンのパノラマ写真が向かい合わせにしてあるという、泣かせる展示。発掘品は、全身像が少なくて破片が多い。ここら辺、特に営利を考える必要がない、大学附属博物館らしいといえばそれまでか。「見せる」というより「公開する」ことに重心を置いた展示である。とはいえ、やはり胸は熱くなる。
「嗚呼、行きたい」
心が疼く、1時間だった。