平安博物館回顧展 - 古代学協会と角田文衞の仕事 -

8月24日アップロード

京都文化博物館は今年で開館30周年ということです。その前身・平安博物館の時代を振り返る企画展

平安博物館回顧展 - 古代学協会と角田文衞の仕事 -

を見学してきました。本日は、この企画展の関連の催しである記念シンポジウム「世界の博物館史と平安博物館-ICOM(国際博物館会議)京都2019を見据えて-」を傍聴してきました。事前予約をし忘れて行ったのですが、幸いに参加することができました。平安博物館をよく知るお二人、朧谷寿先生の「古代学協会と博物館開館」と、山田邦和先生「平安博物館の特質と意義」は、いずれも最初は腹を抱えて大笑い、最後は真剣に聞き入らせるという具合で、その話術は匠の技と申し上げるべきでしょう。
このあとパネルディスカッションを経て古代学協会事務所でお茶などいただいてから、展示を見てまわることに。朧谷・山田両先生や、その他古代学協会の事務員さんの解説付きで、途中から合流した展示会の企画担当学芸員おふたりが、熱心にメモを取っておられるのが印象的でした。個人的に感慨深かったのは、角田文衞先生の手稿群でした。特に、その手稿群の最後に展示されていた「ヴァフィオの墳丘墓とその遺宝」の原稿は、私の手許にしばらくあったので、十年ぶりの再会です。もしお手許に、当該論文が掲載された『古代文化』誌(60巻2号)をお持ちの方は、論文の最後の方をめくってください。「あとがき」のところにひっそりと、私の名前が載っています。
企画展の会期は、9月9日までです。