国際マンガミュージアム特別展−大河原神降臨

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京都国際マンガミュージアム特別展「GUNDAM〜来るべき未来のために」の特別セミナーで大河原邦男御大が講演をするというので、行ってきた。
ちなみに、先々週は富野由悠季御大、先週は安彦良和御大が講演に来たそうで、二週連続で週末は悔しさのあまりに枕を涙で濡らす事となった。それにしても、ロボットアニメ界の三大神を召喚するとは、やるな、マンガミュージアム。やるな、精華大。
会場には、2年ほど会っていない下鴨劇場の後輩である高天原君も来ていた。彼が来るのは予測の範囲内・・・というか、彼からこの話を教えてもらったのだが(ちなみに、二人ともガンダムフリーク&富野神の信者)、大学院で同僚だったS田さんに遭遇したのは、正直、衝撃的だった。
大河原氏は、語りはそれほど得意ではないようで、全体としての語りはもの凄く訥々とした感じで、声も拾い難いのか、講演の最初の方はしょっちゅうハウリングしていて冷や冷やした。その語り口に象徴されるように、大河原氏は芸術家というよりむしろ偉大なる技術屋、というのが言葉が悪ければ、徹頭徹尾エンジニアである。どちらかというとクライアントや監督に主導権を握らせて、その枠の中で自分の仕事をこなしていくという感じの人。だから、世界観を自ら描き出す、という人ではない。
一番印象的なのは、
「僕の仕事は、『普通』だという事でしょうね」
という言葉。実はこれ、池田秀一さんがシャア・アズナブルを演ずる時の姿勢として語っている事とまったく同じなのだ。成る程、普通にやる事が個性ですか。


この後、マンガミュージアムを見て回っている間に、二件ほど電話の着信履歴が残っていた。かけ直したら、仕事の話だった。