ビルマの反政府活動に思う

旅行人156号ビルマ東西南北ミャンマーへの旅

旅行人156号ビルマ東西南北ミャンマーへの旅

今、私の手許には、季刊『旅行人』2007年夏号、『ビルマ東西南北・ミャンマーへの旅』がある。
ミャンマービルマか知らないが、「ビルマ」と打つ時に「『ミャンマー』に地名変更しろ」という指示が出て来るのは、正直うっとうしい。良いではないか、どちらでも。この「ミャンマー」という国名にしろ、主都(首都ではない)の「ヤンゴン」という名前にしろ、1989年に復活した名にすぎないのだし、吉田敏浩さんは「ビルマ」って言っているし。


そういった事はさておき、この号が出たのは、今にしてみればあまりにもタイミングが良すぎた。何というか、さすがは『旅行人』というべきか。私自身は未だ行った事がないが、そのうちバンコクアンコールワットあたりとセットにして行くんだろうなあと、微かに思っていた。もともとジャーナリストが入り難い国、ってそんな国は唸るほどある。ツーリストビザは簡単に下りるのだが、陸路での入国は厳しく制限されている国という事は聞き及んでいた。


厳しい軍政下にありながら、この国を訪れる旅人はかなり多かった。仏教国であるが、現在、仏教以外の宗教は禁圧されているという。例えば、キリスト教の教会堂は老朽化しても建て替えさせてもらえないんだそうな。しかし、多少は優遇されているはずの仏教僧侶が立ち上がった。
今、この国はどうなっているのだろう。主都以外のビルマの様々な横顔で彩られた『旅行人』片手に、騒然たるラングーンの光景ばかりが映し出されるTVを観ながら、身体の何処かで旅行人の血が騒ぎ立てる音が微かにきこえる。