※10月27日アップロード
10月13・14の両日、京大で行われたオリエント学会第60回大会を、傍聴してきました。これまでもそうでしたが、同会の大会が京都で開催の場合にのみ参加するという、何とも現金な話です。聴講(傍聴ではありません。聴講です)した講演・報告のラインナップは、以下の通りです。
初日(10月13日):公開講演会「オリエント世界の王権」
- 第 1 講演:柴田大輔(筑波大学)「古代メソポタミアの王権―神々・欧・知識人―」
- 第 2 講演:森本公誠(東大寺)「前近代イスラム期の王権とカリフの実像」
- 第 3 講演:小杉泰(京都大学)「現代中東における君主制とイスラーム」
二日目(10月14日):部会報告
<午前中>
- 榮谷温子「クルアーン 18 章 38 節と 34 章 27 節の「事柄の代名詞」について」
- 細田あや子「メソポタミアのアーシプによる儀礼」
- 大塚 修「普遍史書としての『バナーカティー史』―『集史』の呪縛から離れて―」
- 山本 孟「ヒッタイト王国による東西の辺境支配について―アナトリア西部の支配を中心に―」
<午後>
報告題目のコピペ(公開文書!)でございます。今回のメインの目的は、旅仲間はるこ先生とお酒を呑みながらお手伝いすること、であったのは笑い話です。それから、初日の公開講演で話される、森本公誠・小杉泰氏のお話も、大変な知的刺激になりました。これまで両氏のご著書はそれなりに読んで勉強してきたもので、本当に印象深かったです。
2日目は、リンク先から当日プログラムを見ていただいたらわかるのですが、京大文学部棟内をうろちょろしておりました。午後はずっと第4部会室から動かなかったのですが、春田晴郎先生の報告がとても面白かったのと、そのときの会場の超満員ぶりにビックリしました。続く四角隆二さん(岡山市立オリエント美術館)の報告も、きわめて刺激的で挑戦的なものでした。部会報告以外では、お昼のポスター・セッションも面白かった。中東方面は日本の考古学調査隊が多く進出しているので、ポスター発表は有効だなぁ、と感じました。