第117回史学会大会参加・報告記、その他

東京大学というところは、私にとってはえらく遠く感じる場所です。その東京大学に事務局を置く、日本歴史学界一番の老舗・史学会にしても、この事情は変わりません。何しろ、今年に至るまで、大会が11月に開催されることすら忘却していたくらいですから・・・

そんな私のところに、西洋史部会での報告の打診が来たのは、今年の6月のこと。愕然として腰を抜かしました。

『私がやって良いのか・・・?』

半信半疑ながら、そうはいっても折角の申し出を断るなど論外、と報告をお引き受けした次第です。

さて、しかしながら、報告の準備がとんでもなく難航しました。まず切り口をどうするか。家の引っ越しと授業の準備で時間が削られ削られていく中、どういうわけかレジュメを組み始めてから方向性がどんどん拡散していく、という研究報告あるあるの事態に。なんとかレジュメを仕上げて報告には臨んだものの、我ながら考えがまとまりきっておらず、研究の中間報告というよりは構想報告にとどまってしまいました。とはいえ会場でいただいた意見は貴重なもので、今後の研究の基礎に据えるべきものを再確認することができました。今回、報告の機会をいただきました史学会に、心より御礼申し上げます。

さて、部会報告の前日は、国士舘大学の岡田保良先生にお借りした資料をお返しするため、同大学の梅ヶ丘キャンパスへ。地域文化交流センターで勤務しておられる、旧知の江副さんに資料をお預かりいただく傍ら、雑談に花が咲きました。氏の「地中海文庫」構想には、深く賛同するものです。

そして今日、部会報告の後には舞浜へ。東京ディズニーランド、には用はなく、ここに遊びに来たエディンバラ時代の最初のフラットメイト・ルゥと、メイの夫妻と食事をするためです。夫妻の結婚式に出席したのはもう2年半ほど前になりますか、二人の間には娘さんが生まれ、相変わらず仲睦まじい様子は微笑ましい限り。この9月にバンコクで会っていますので、2か月ぶりというのは、私と彼らが異国人同士であることを考えれば、会う頻度としては高いでしょうね。子供の相手をしたり、ルゥとの雑談に花が咲くひと時でありました。

そして今回、部会報告後には旧知の伊藤雅之氏から、こちらの本をいただきました。厚く御礼申し上げます。

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